愛知の【行政書士事務所 TDS】では、名古屋市を中心にファイナンシャルプランナーの資格をもった行政書士が遺産相続などのご相談を承ります。

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高齢者の権利を守るには

成年後見 未分類

80代男性からの相談です。本人は自分で物事の理解や判断ができる状況にあり、意思決定に問題がない状況です。

本人は自宅とは別の施設に入居中で、別居している息子が本人の通帳、保険証等を保管し、本人が返却を再三にわたり希望しても返却してくれない。実際には、本人の年金をあてに生活しているとのことで、取り上げている状況。

本人は、(既に他界している)父親から自宅土地のほか山林等を複数相続し、本人には兄弟姉妹がいたが全員相続放棄をしていた。

今になって、本人の弟(高齢者)が、本人の息子と話し合って、本人財産の土地山林等を【本人の弟と本人の息子】の二人が受け取る遺言書を本人に書かせた。

遺言書がない状態では、本人の配偶者とその息子が財産を相続することになる。そこで、本人の弟が他の兄弟姉妹や本人の配偶者を出し抜いて財産を本人の息子と二人で取得しようとしている。

また、本人の実印や印鑑証明書発行用カードは本人の実の弟(関東方面に住んでいる)が持って行ってしまった。

本人は、実印・印鑑証明書発行カードや通帳類も自分の意思とは異なり、自己では管理できない状況に追い込まれています。

実印や印鑑証明書を悪用されては困ります。そこで印鑑登録の変更が必要です。

しかし、自動車運転免許証があるわけでもなく、後期高齢者の保険証も息子が保管(取り上げ状態)のため、本人が市役所に出向いても本人確認ができません。

市役所が本人の住民票のあるところに郵送で送っても、息子が郵便物を息子宅へ届くように、住民票は何もさわらず(市役所には届け出を出さず)、郵便局に転居届を出したので、本人住所に届きません。つまり、公的証明を本人が取得するのが簡単ではない状況にあったのです。

当事務所は、本人の強い希望に応え、後期高齢者保険証の再発行、印鑑登録の変更、新しい印鑑証明書の発行、郵便物の市役所に登録してある(自宅のある)場所への郵送の正常な配達を行う手続などを行いました。今後、預貯金通帳の再発行、銀行取引履歴の発行などを通して本人が自己のために必要なお金を使えるようにサポートします。

 

みなさんの周りでも高齢者が困っている場合にはお役に立てることがあるかもしれません。

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